縁猫〜縁側で猫と暮らしたい〜

漫画・本・映画等好きなもの・気になることについて書き留めて共有する場がほしいなあと開設しました。将来は書斎と縁側のある家で猫と暮らしていたいです。

進化した有隣堂に本気を感じて(2)

お疲れさまです。前回に引き続き有隣堂ヨドバシアキバ店を回っていきます。気づいたんですけど、うろ覚えの間違いが発生していくと思いますので最後まで書けたら間違い探ししてきますね。

流し見る中、一目惚れする「表紙」の法則

漫画コーナーに向かうまで、島とエンド台の間を歩きました。エンド台とは棚の端にあたる場所のことです。たいてい表紙が見えるように平積みされています。

さて、本屋さんを歩く時はエンド台に視線がいきがち。道なりの本は通り過ぎながら見ており、表紙やタイトルでパッと目に付いたものだけが記憶に残りますね。私は表紙に一目惚れして手に取ることが多いです。今回見つけたのは

・フォレスト新書『読まずに死ねない哲学名著50冊』

新潮文庫『過森今日子は宇宙に期待しない。』。

 

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表紙に一目惚れをした時はそれが何故なのか考える作業をします。何度も行った結果私の法則は「単色の面積が大きい」「キーカラーが青系色」「知っている漫画家のイラストが使われている」だと暫定しています。2つ目のは私の好みもありますが、色学的にも青色を好む人が一番多いそうです。(カラーコーディネーター検定2級を取得する時に学んだので確かな情報です。)最後のは私が漫画好きだからですね。最近100万部を超えた大ヒット作『嫌われる勇気』の装丁は質感のある青単色にキャッチーなタイトルが白抜きされていてかなり目立ちます。

 

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嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え | 岸見 一郎, 古賀 史健 | 本 | Amazon.co.jp

ちなみに今回も確認してみたら、前者の表紙イラストは横槍メンゴさん(漫画『クズの本懐』)。後者は西島大介さん(表紙イラスト『陽だまりの彼女』)でした。表紙イラストの漫画家を当てるのはひそかな楽しみです。

 

さあ新書と文庫を通り過ぎ壁際の話題書コーナーに来ました。いよいよマンガエリアは目と鼻の先です。ここでは本屋大賞ノミネート作品が面陳列されていました。「本屋大賞」は全国の書店員さんが売りたい、多くの人に読んでほしい作品を選ぶものです。一概には言えないですが読みやすく楽しめる作風がノミネートされやすいので、そういった本が読みたい時の目安になります。

面で置かれなくても読まれるのが「タイトル」

先ほど表紙の話をしましたが、本はタイトルも重要ですよね。表紙買いだけでなくタイトル買いもよくしてしまうんです。今年のノミネート作品である『君の膵臓(すいぞう)をたべたい』は発売以来ずっと気にかけています。いや、おかしいでしょう。とても爽やかな装丁なのにタイトルがグロい。内容を気にかけさせるには十分すぎる要素があります。

 

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君の膵臓をたべたい | 住野 よる | 本 | Amazon.co.jp

3年前本屋大賞にノミネートされた『世界から猫が消えたなら』という本も発売直後見つけて、タイトルと表紙にしてやられて読んだんですよね。タイトルデザインがまた素敵なんです。著者が映画プロデューサーということだったので絶対映画化するだろうなあと思っていたら今年公開が決まっていました。「電車男」や「バクマン。」の東宝敏腕プロデューサー、さすがです。

個人的にタイトルで惹かれることが多い作家さんは三浦しをんさんです。『きみはポラリス』『舟を編む』『まほろ駅前多田便利軒』等、一度見当がついてから「それってどういうことなのだろう」と深追いができない、想像をさせる言葉選びが巧みです。

 

それでは、いよいよ待望の漫画エリアに突入です。どこの本屋さんに行っても欠かさずチェックしている分野、目が肥えています。肥えているはずです。

本棚の角度に、興奮せずにはいられません!

迎えてくれたのは『ゴールデンカムイ』の面、面、面。棚いっぱいに並んでいます。

 

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ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス) | 野田 サトル | 本 | Amazon.co.jp

既刊である5巻全てが並び、推されていますね。この作品、慕っている方におすすめされて注目していたのですが最新巻の5巻でさらに面白くなります。

壁に沿いながら眺めているとあることに気づきます。「この店舗、面陳列の漫画が多いな…。」通常漫画は棚に挿していることが多いのですが、ひとつの本棚につき3列ほど面が並んでいます。挿せば色んなタイトルを置くことができ、面にすると場所はとりますが表紙を見せることができます。ある程度広い店舗の利点を活かし、量も質もカバーできているということです。

 

それを可能にしているのがこの本棚です。

 

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 途中で棚の角度が変わっているのです。これに気づいた時は発作が起こりそうなほどに興奮しました。(「女子大生が本棚に興奮」って字面が凄いなあ。)

これ、目線に合わせて角度が変わっているおかげで一番下の列までよく見えるんですよ。多くの書店では膝くらいの高さから手前に漫画が平積みされて、下は引き出しになっています。または一番下まで棚になっていても真っ直ぐな棚であるため、かがまないと見えにくくなっています。棚の角度が工夫されたことで

①立っている人の視線にちょうどい高さの列で面陳列ができる

②下までよく見え、お客さんから見えないストックをなくすことができる

③棚の出っ張りをなくし通路が広くなる

およそ3つのメリットが考えられました。しかし見せたくないストックができなくなるというデメリットもおそらくあります。なので、この棚が使われているのは壁沿いだけでした。このレポートが書ききれたら書店に答え合わせをしてもらえないかなあと目論み始めたので、この本棚にした理由がますます気になります。

 

せっかく漫画エリアに辿り着いたのですが、疲れたので再度区切りたいと思います。次回は漫画エリアの話題書、当初の目的だった『ライチ☆光クラブ』がメインになる予定です。ただの本屋さんレポにならないよう、学んだことを織り交ぜながら書いていけるよう頑張ります。(お気づきでしょうか。漫画エリアに来た頃にはレポートを書こうと高ぶっているのでマナーカメラで写真を撮り始めています。)

 

では。