俺マン2016〜140字では足りない〜(1)
今年もやってきました、年末恒例の「俺マン」。
2年くらい前から私もTwitterでやり始めて、なんで#俺マンってタグなんだろうなーと思ってました。
気になったのでさっき調べていたら、2011年末から始まったTwitter発の有志企画だったみたいです。正式名称は「俺マンガ大賞」。
選定基準とかないから、この1年で面白かったマンガを好き勝手発表していきましょーていう。
今、デジタルマンガをテーマに卒論を書いているところでマンガ熱がとにかく高まっていて、「140字では収まらない」とこっちにも書くことにしました。
卒論も大切だけど、これはやらないと年を越せない。
と、それでは早速「俺マン2016」5位からです。
5位『ACCA13区監察課』(オノ・ナツメ、スクウェア・エニックス)
今月12月の新刊が最終巻。6巻完結という適度な長さで、自治組織ACCAのある国が紡がれます。主人公の監察課副課長・ジーンはオノナツメ先生特有の無機質なダンディさ。全巻通して台詞は少ないのに、不思議とお気に入りのキャラです。13区ごとに異なる地域性も楽しみのひとつで、ケンミンショーを見ているかのよう(笑)最終話にして一番の種明かし、盛り上がりがあったのでかなり気持ちよく読み終えました。のでランクイン。
表紙がとっても素敵で、その繊細で柔らかい印象を一度見たら忘れられませんでした。売れるマンガって表紙の引力が凄い。男子中学生と女教師。設定はまたまた…となりがちだけど、黒岩くんの仕事ぶりにやられた。全然甘くない、何を考えてるのかわからない、何をするかもつかめない、けど何故か可愛い。彼氏持ちの聖ちゃんにイラッとしてるふてくされた男子中学生が可愛い。今年「ananマンガ大賞」を獲ったくらいなので、20、30代女性にはうってつけのマンガです。
私が1巻をレンタルで読んだ頃には2巻が発売されていて、レンタル返却と同時に買いに行ったはず。
今年の春頃、最終巻を迎えていた本作。『ライチ☆光クラブ』の古屋兎丸先生がぶっ飛んだ全力奮闘マンガを描いてくれた。旧帝国大の雰囲気を醸す高校で、将来の総理大臣への地盤を築くため「生徒会長」を目指す赤場帝一。完璧なのかと思っていた帝一は、アホかと思うまで健気で・必死な・せこい優等生!本人は真剣だからこそこちらは笑ってしまう。いつもはアングラ感の強い作風なのに、この古き良き青春感はどこからやってきたのか(笑)菅田将暉を主演に映画化も決まったので、怖いもの見たさでいいから試してみてほしい。
▼映画『帝一の國』公式サイト
映画公式:映画「帝一の國」 (@teiichi_movie) | Twitter
古屋兎丸先生:古屋兎丸(@usamarus2001)さん | Twitter
おそらく、歴代で一番読みやすい古屋作品です(笑)
2位『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博、集英社)
言わずもがなの人気マンガをランクイン。というのも、3年半ぶりの新刊でやってくれましたね冨樫先生(笑)という思いで。『幽☆遊☆白書』の魔界編的展開が過ぎります。クラピカの残る人差し指の能力を待ちわび、暗黒大陸の設定が凝っていることに胸を躍らせながら、また残り2巻で呆気なく終わったりしちゃったりして…と怯えています。ゴンのお父さん・ジンの戦闘(といっても本気ではない)も見れて、待っただけある大満足な内容でした。やっぱり冨樫先生は天才。
連載再開と新刊発売、次はいつになるのかな…^^
さていよいよラスト、1位です!
1位『ファイアパンチ』(藤本タツキ、集英社)
「面白いマンガ見つけたー!!」と今年一興奮させられました。ジャンプ+で一話を試し読んだら、あれ?こんなクオリティの高いマンガ、スマホで読んでる場合じゃなくない?とすぐさま書店へ。絵も世界観もしっかりしていますが、一番の凄みは「展開の読めなさ」。全く先が予測できないのでもう委ねてます。クレイモアや進撃の巨人を彷彿する空気だけど、それよりも生々しい人間の狂気さがある。あの流れから「犬とセックス」の発想は常人のそれじゃないです。タイトルのダサさは気に止めず、今すぐ既刊3巻を購入してジャンプ+の最新話に追いつくことをおすすめします。ちなみに週刊連載。ちなみに主人公の能力は炎じゃない(ここポイントです)。
繰り返しますが、これジャンプ+(アプリ)で読めます。
本気で推してるので二度言ってしまいました・・・(笑)
「このマンガがすごい!2017 オトコ編」では3位にランクインし、今後最も注目されていく作品になるのではないでしょうか。いやなってほしい。
と、1位まで発表したのですが、ここで殿堂入りの作品も。
既刊44巻。未だに新刊が出るたび電車に乗る前に買って、読んでは車内で目頭が熱くなるだけでは収まらないくらいに熱い(周りにバレたら気まずい)。今年は長い間お頭こと桓騎将軍を拝めて嬉しかった。ベストシーンは渕(えん)さんの激流・川綱渡り。居場所に悩んでいる時、頼られるって本当に嬉しい…任せてくれた信のために頑張りたい…!と共感してしまう場面でした。豆知識:作者の原さんは会社員時代の同僚をもじってキャラの名前にしているそう。地味に好きな桓騎軍のオギコも、同僚の方がモデルでした(笑)
アメトーーークで話題になったのが思い返されますが、まずは1巻。5巻まで読んで面白いと感じたら、もう大丈夫です。キングダム沼が待ってます。
本当に勧める人勧める人がハマっていくのでこっちまで嬉しくなっちゃいます(笑)
特に社会人の方がハマる傾向にあるみたいで。お正月休みを機に、いかがですか?
余談ですが、27日に仕事納めしていた作者・原さんのツイートへリプライしていたら、なんと引用RTが…!!
あらゆる機会で Twitterの恩恵を受けた2016年でした。
原先生、Twitter、共にありがとうございます!
以上、「俺マン2016」をお送りしました。
今年は新しい作家さんとの出会い、新しい連載との出会いが良かったように感じています。
また来年も、プッシュしたくなる面白い作品に出会える1年になりますように。
番外編・次点作品はこちら。